森の窓
2018年01月15日
年明け雪が降ったりすると、よく三島由紀夫の「春の雪」を思い出します。昔の話ですが、主人公が訪ねて行く、奈良のお寺まで情景
を確認しに行きました。川端康成や大江健三郎に劣ることのない、優れた小説家だと思います。
小説は好きでしたが、彼の雑誌やメディア等での意見には、何時も違和感を感じさせられました。ただ、防衛庁での割腹自殺には、驚
きました。彼は物事を誇大に考えて、辛抱が足りなかったのかもしれません。もっとも辛抱する必要も無いかもしれませんが。まぁ私
の個人的な感想です。
私は「美しい星」が好きですが、「夏子の冒険」を勧めたいと思います。村上春樹の「羊をめぐる冒険」のいわゆるネタの元でもある
と思います。三島由紀夫さんらしい感じではないかもしれませんが、もともと優れた作家なので、なんでも上手です。これは爽やかで
明るい物語になっていると思います。
(小形烈/記)