森の窓
2017年12月18日
日本語人は、言葉も虫の声も左脳で聞いてしまう、多くの他言語の人たちと違っているという研究があります。このような脳での処理
をしているのは、ポリネシアの人と日本語人だけだそうです。私は、ニーチェのルサンチマンの考えとは、違った感じで、芭蕉の俳句
「閑けさや 岩に沁み入る 蝉の声」をよんでいるように思っています。ある意味で私たち列島人は自然と一体化した存在になりやす
い人たちなのではと思っています。
今回はちょっと変わった本を紹介します。三木清さんの「胎児の世界」です。母胎のツワリは胎児の上陸だと、教わりました。「個体
発生は系統発生を繰り返す」という、有名なテーゼがありますが、その例の証明をしています。これは言語や他の文化などと違い人間
のいち生物としての話しです。魚類のように発生し両生類のようになり、哺乳類になるとのことです。合わせて、生物の体内時間は、
月の動きに対応しているので、太陽に対する自転の24時間より、潮の満ち引きの時間に対応している可能性も、言っています。「朝に
起きられない理由かも」知れないと教わりました。支援の現場では、よく考えさせられました。
(小形烈/記)