森の窓
2017年08月28日
さらに、女性作家の紹介です。そのデビュー作「ベッドタイムアイズ」を始め、ちょっと凡庸な列島人である私などは、距離を置きた
くなるような主作品が、彼女の特徴でもありますが、もともと物が違うので、馬鹿なことを言うなと叱られてしまいそうです。
でもハードでない作品もあります。「ハードの基準はは問わないで下さい」
今回私が紹介するのは「僕は勉強ができない」です。山田詠美さんの主作品とは、少し景色が違うと思いますが、私には落ち着きま
す。私にとっての小説には、そわそわさせる物と、安心させる物がありますが、クンデラの「存在の耐えられない軽さ」などは、偉い
人に何時も問い詰められているよな落ち着きをくれない作品ですが、一気に読み進めることが困難で途切れ途切れ読むことになってし
まいます。それに比べれば「僕は勉強ができない」などは、私のような凡庸な列島人に安心を与えてくれます。
(小形烈/記)