森の窓
2018年06月04日
前回フランスの空気と書いたので、連想ゲームでサガンの「悲しみよこんにちは」を思い出してしまいました。全く単純にできてい
るタイプの人間です。小説は大ヒットし、映画化もされました。主演のジーン・セバーグのヘアスタイルもセシルカットと名付けら
れ、モードになりました。ジーン・セバーグはこの後、ゴダール監督の「勝手にしやがれ」にもベルモンドと共演し、とても素敵な女
の子でした。ゴダール監督は更にベルモンド主演の「気狂いピエロ」を作り、私にとっては、映画史上最高に好きな映画の一つになり
ました。
第二次大戦後のそれぞれの国の空気があったと思いますが、フランスのアンニュイな空気は私を魅了しました。萩原朔太郎も彼の時代
に「フランスに行きたしも思えでも、フランスは余りに遠し」と書いています。私たちにとっては地球の裏側の物語が、不思議に私た
ちを魅了します。もっともフランス人から見ると日本列島は月の裏側らしいですが。
(小形烈/記)