森の窓
2018年01月29日
働くことは、それによって私が生きることであり。不確実な未来の困窮から、我が身を護るものです。労働することは、生の不確定
性から身を護りつつ自由に生きる、基底です。其れは、私たちの生きる手段です。仕事や職場が私たちに取って豊かなものであるか
は、常に重い課題です。
私にとっては、私たちの対人支援の仕事が、労働として成立していることは、私にとっては一筋の光であり希望です。ある意味でそれ
だけでも豊かなものですが、人はさらなる豊かさを求めるものだと思います。フーコーの言うように、砂浜に描いた絵のように必ず人
は消えて行くのだと思いますが、それでも私たちは労働を続けています。
中上健次さんを紹介したいと思います。小説家としてのデビュー作だと思います、「一番はじめの出来事」です。中上健次さんの多く
の小説は「読みにくい」が私の感想ですが、このお話は、てらいがなく、私は好きです。若くして亡くなられましたが、当時のトップ
リーダーの作家でした。
(小形烈/記)